グルタミン酸とは、グルタミン・アスパラギン・アスパラギン酸などとともにたんぱく質を構成する主要な非必須アミノ酸の一種です。動物性たんぱく質の場合、全体の三分の一、植物性たんぱく質の場合、全体の二分の一を占めています。
日本においても、昔からこんぶだしのうまみ成分としてグルタミン酸は有名な成分であります。しかしながら、グルタミン酸は過剰摂取時にデメリットがあるのではないかと指摘されています。
このページでは、グルタミン酸のメリットからデメリットまで丁寧に解説していきます。
グルタミン酸の効果について
グルタミン酸には体内に入ると脳の機能に支障を及ぼすアンモニアをグルタミンに変える働きがあります。さらに、尿の排泄を促進し、アンモニアを速やかに体外へ排出します。
グルタミン酸は脳に多く含まれ、神経伝達に関与しています。グルタミン酸を摂取すると脳の機能が活性化され知能が高くなることがわかっていますが、知能が高まるだけでなく、統合失調症や認知症の治療にも効果を上げています。
そのほかにもグルタミン酸は、エネルギーの代謝や窒素の代謝に関与し、アルコール依存症を改善したり、潰瘍の治癒を早めたりします。
グルタミン酸は過剰摂取に注意
グルタミン酸が不足するとさまざまな脳の機能がそこなわれ、疲労がたまったり、抑うつ傾向になりやすくなったりしますが、心配なのは過剰摂取の場合です。
アメリカでは、グルタミンを過剰に摂取した場合に脳細胞に障害を与えるという報告がだされています。
一度に大量に摂取すると、頭痛やのぼせ、手足のしびれなどの症状がでることがあります。また多くの量を長期間にわたって撮り続けると、不眠症や神経症、誇大妄想や幻覚などが合わられるといわれます。
食事以外の栄養補助剤からグルタミン酸を摂る場合には、事前に医師に相談してください。
グルタミン酸を多く含む食材について
食品名 | 100グラムあたりのグルタミン酸 |
強力粉 | 4800㎎ |
大豆 | 4400mg |
高野豆腐 | 6400mg |
湯葉 | 6700mg |
鰹節 | 9800mg |
グルタミン酸を効率的にとる方法
こんぶだしのうまみ成分はグルタミン酸です。日本では昔からこんぶやかつお節で「だし」をとってきました。欧米や中国では、野菜と肉や魚をくみあわせて「だし」をとっています。
またトマトやチーズ、そのほかの発酵食品にもグルタミン酸は多く含まれています。昆布と野菜、肉と野菜を合わせて調理することによって、それぞれに含まれるグルタミン酸のうまみが、おたがいに相乗効果を発揮し、おいしい料理をたべることができると同時にグルタミン酸も豊富に摂取できるのです。